シルビトラ(EDと治療薬:バイアグラとシアリスのジェネリック)
シルビトラは、シルデナフィルとバルデナフィルという2種類の有効成分を配合したED治療薬です。勃起を促進して維持させる効果があり、即効性と持続性の両方に優れた特徴があります。シルビトラの効果や副作用が気になる方に向けて、効果や服用方法、副作用や注意点について解説します。
なお、本ページは薬剤師が執筆しております。
Nami総合病院での院内薬剤師として勤務。主に救急や外科系の患者を担当しておりました。現在はその経験を活かして、医療系記事の執筆を担当しております。
さらに、医学誌編集経験を持つ看護師が最終確認を行い、医療の専門家による二重のチェック体制で情報の正確性を担保しています。
Ray看護師資格を有し、総合病院で勤務。退職後、出版社に勤務し、医学誌の編集も担当しておりました。
※本ページの初稿は薬剤師が執筆しております。メドノア編集部が必要に応じて加筆・修正を行いますが、その際も情報の正確性と信頼性を損なわないよう細心の注意を払っています。
シルビトラの概要
- シルデナフィルとバルデナフィルの2種類の有効成分を配合
- 服用後30分以内で効果があらわれ始める
- 効果が約4〜5時間持続する
シルビトラはED治療薬の1つで、1錠中にシルデナフィルとバルデナフィルを配合しています。服用後30分以内で効果が期待できるバルデナフィルの特徴と、持続性があるシルデナフィルの特徴があります。そのため、急な性行為での勃起サポートや維持に対応できます。
| 商品名 | シルビトラ |
|---|---|
| 内容量 | 10錠 |
| 効果・効能 | ED(勃起不全)の改善 |
| 有効成分 | ・シルデナフィルクエン酸塩 100mg ・バルデナフィル塩酸塩水和物 20mg |
| 副作用 | ほてり、頭痛、めまい 動悸、鼻づまり、嘔気、消化不良、視覚異常 など |
| 形状・剤形 | 錠剤 |
| ブランド | RSMエンタープライズ |
シルビトラはこんな方におすすめ
- 十分な勃起が維持できず、満足できる性行為が行えていない方
- 勃起に対して即効性と持続性の両方を求めている方
シルビトラは、効きはじめが早いバルデナフィルと持続性があるシルデナフィルを配合した薬です。それぞれの成分の長所を組み合わせることで、即効性と持続性の効果を1回の服用でカバーできます。
また、病院に行かずに購入できるため、誰にも知られずにED治療薬を試したい方にもおすすめです。
シルビトラの有効成分について
シルビトラの有効成分は、シルデナフィルとバルデナフィルです。どちらも日本でも医療用医薬品として承認されています。勃起に必要なcGMP(サイクリックGMP)という物質の分解を防ぐことで陰茎海綿体の血流量を増やして勃起を促し、維持させる働きが期待できます。
シルビトラの効果・効能
- ED(勃起不全)の改善
勃起は、陰茎海綿体平滑筋が弛緩し血管拡張によって血液が大量に流れ込むことで起こります。このプロセスにはcGMPが関与しており、cGMPがPDE5(ホスホジエステラーゼ5)という酵素に分解されて勃起がおさえられるのです。
シルデナフィルとバルデナフィルはどちらもPDE5を阻害してcGMPの量を増加させ、スムーズ勃起と維持をサポートします。
Namiシルビトラの有効成分はどちらも国内外で有効性や安全性のデータが報告されており、ガイドラインでも第一選択の治療法です。
シルデナフィルと同じ成分であるバイアグラのインタビューフォームによると、シルデナフィル50mgを服用した人の72.4%に勃起不全の改善が認められています。
同様に、バルデナフィルを服用した人の90%に勃起の改善が見られたという報告もあります。
シルビトラの使用方法
| 1回の用量 | 1/4〜1/2錠 |
|---|---|
| 1日の服用回数 | 1回 |
| 服用間隔 | 24時間以上 |
| 服用するタイミング | 性行為の約1時間前 |
Namiシルビトラは、1/4〜1/2錠で十分な効果が得られることが分かっており、日本でもこの量での服用が推奨されています。ピルカッターなどを用いて錠剤をカットしてから服用してください。
また、シルデナフィルは食事とともに服用すると空腹時の服用と比べて吸収が遅れて効果が弱くなる可能性があります。性行為の約1時間前もしくは、空腹時(食後2時間後)の服用をおすすめします。
使用上の注意
- 性欲増進剤ではないため、服用しても性的刺激が無ければ勃起しません。。
- 服用は1日1回までです。服用間隔は必ず24時間以上空けましょう。
- グレープフルーツジュースを摂取すると、効果や副作用が強まるおそれがあります。同時摂取は避けましょう。
- 痛みを伴う勃起が4時間以上続く場合はすぐに受診してください。処置が遅れると勃起機能が失われる可能性があります。
- めまいや視覚異常があらわれるおそれがあります。自動車の運転や機械の操作をする際は注意しましょう。
- 服用後に急激な視力の低下や視力喪失があらわれた場合は、服用を中止して眼科を受診してください。
- 光・温度・湿度によって有効成分が変質し効果が損なわれる可能性があります。高温多湿や直射日光を避けて保管してください。
シルビトラの警告・禁忌・副作用
警告
- シルビトラ服用中は、硝酸剤(ニトログリセリン、亜硝酸アミル、硝酸イソソルビド、ニコランジルなど)を服用しないでください。血圧が下がりすぎるおそれがあります。
- 死亡例を含んだ心筋梗塞などの副作用が報告されています。心血管系疾患の既往がある方は服用前にかかりつけ医に相談しましょう。
禁忌
- 有効成分のシルデナフィルとバルデナフィルに対して過敏症を起こしたことがある方
- 心血管系障害など性行為が不適当と考えられる方
- 重度の肝機能障害のある方
- 血液透析が必要な腎機能障害の方
- 先天性のQT延長のある方
- 6ヶ月以内に脳梗塞や脳出血、心筋梗塞を起こした方
- 低血圧や治療を受けていない高血圧の方
- 不安定狭心症の方
- 網膜色素変性症の方
- 硝酸剤(ニトログリセリン、亜硝酸アミル、硝酸イソソルビド、ニコランジルなど)を服用している方
- アミオダロン、キニジン、プロカインアミド、ソタロールなどの抗不整脈薬を服用中の方
- 可溶性グアニル酸シクラーゼ(sCG)刺激剤(リオシグアト)を服用している方
- 抗ウイルス薬(リトナビル、インジナビル、アタザナビル、コビシスタット含有製剤など)や抗真菌薬(イトラコナゾール)を服用している方
副作用
主な副作用は以下の通りです。
- ほてり
- 頭痛
- 胸痛
- 動悸
- 頻脈
- めまい
- 消化不良
- 嘔気
- 視覚異常
これらの多くは、シルビトラによる血管拡張作用によって血流量が増えるためです。通常は一時的な症状で、薬の効果が切れると自然に落ち着つくと考えられます。
シルビトラの他の薬との相互作用
併用しないこと
- 硝酸薬(ニトログリセリン、亜硝酸アミル、硝酸イソソルビド、ニコランジルなど)
- sCG刺激剤(リオシグアト)
併用すると血圧が下がりやすくなるおそれがあります。
- 抗不整脈薬(アミオダロン、キニジン、プロカインアミド、シベンゾリン、ピルメノール、ソタコールなど)
併用により、QT延長が生じて致死性の不整脈が生じる可能性があります。
- CYP3A4を阻害する薬剤(リトナビル、インジナビル、アタザナビル、サキナビルメシル酸塩、ホスアンプレナビル、ロピナビル・リトナビル、ニルマトレルビル・リトナビル、エンシトレルビル、コビシスタット含有製剤、イトラコナゾール、ケトコナゾールなど)
これらの薬は、シルビトラと同じCYP3A4という酵素で代謝されます。併用するとシルビトラの血中濃度が高くなり副作用が強く出るおそれがあります。
併用に注意すること
- マクロライド系抗生物質(エリスロマイシンなど)
- ビカルタミド
シルビトラの血中濃度が増加して、副作用があらわれやすくなるおそれがあります。
- CYP3A4を誘導する薬剤(ボセンタン、リファンピシンなど)
シルビトラの血中濃度が低下して、効果があらわれにくくなる可能性があります。
- 降圧剤(アムロジピンなど)
- カルペリチド
- α遮断薬(テラゾシン、タムスロシンなど)
併用すると、血圧低下作用が強く出るおそれがあります。少量から開始するなど、注意しながら使用しましょう。
NamiCYP3A4とは薬の代謝に関わる酵素のひとつで、この酵素によって代謝される薬剤は多く存在します。
これらの薬を併用すると薬の代謝が遅くなって血中濃度が高まり、効果が強く出てしまうおそれがあるため注意が必要です。
CYP3A4が関与する薬剤は、上記に挙げた以外にも多く存在します。現在治療薬を使用している方で不安な方は、シルビトラを服用前に医師に相談すると安心です。
シルビトラの注意事項
- 6ヶ月以内に脳梗塞、脳出血、心筋梗塞を起こした方は服用できません。
- 出血性疾患や消化性潰瘍のある方は、血が止まりにくくなる報告があるため注意が必要です。
- 多系統萎縮症の方は、シルビトラ服用によって低血圧が増悪するおそれがあります。
- 肝硬変など、重度の肝機能障害がある方は服用しないでください。
- 重度の腎機能障害(クレアチニンクリアランス30mL/min未満)や軽度〜中程度の肝機能障害の方、高齢者は少量から服用をはじめましょう。副作用が強く出るおそれがあります。
シルビトラのよくある質問
シルビトラを服用したら、何もしなくても勃起しますか?
シルビトラは性的刺激による勃起をサポートする薬です。性的刺激がなければ、服用のみでの勃起は起こりません。
シルビトラを服用したらずっと勃起したままですか?
シルビトラは強制的に勃起させる薬ではないため、性的刺激がなければ勃起は起こりません。無条件で勃起するというわけではありませんので安心してください。
どのタイミングで飲むと一番効果がありますか?
性行為の約1時間前に飲むと、血中濃度がピークになるため効果が得られやすいと考えられます。また、食事の影響を受けるため、効果を最大限に得たい方は空腹時(食後2時間後)の服用をおすすめします。
1錠全て飲んでもいいですか?
シルビトラは1/4錠〜1/2錠でも十分に効果が得られます。日本で認められている最大用量はシルデナフィル50mg、バルデナフィル20mgです。これはシルビトラ1/2錠に相当します。
日本人は体格から、1錠服用すると副作用が強く出るおそれがあるため、少量から開始し増量は慎重に行いましょう。