テンライファインM(テネリグリプチン&メトホルミン/ダイエット・糖尿病薬)
テンライファインMは、2つの異なる作用を持つ有効成分「テネリグリプチン」と「メトホルミン」を1錠に配合した、2型糖尿病治療薬です。 インスリンの分泌を促す作用と、糖の生成を抑える作用を併せ持ち、食後の高血糖と空腹時の血糖の両方に対して優れた改善効果を発揮します。
1日1回服用のため、飲み忘れや服薬負担の軽減が期待できるほか、体重増加が起こりにくい特性から、肥満型の2型糖尿病治療や体重減少(ダイエット)を意識した血糖コントロールにも適しています。
なお、本ページは薬剤師が執筆しております。
Yuu総合病院で院内薬剤師として勤務し、糖尿病病棟の担当や患者さん向けの講座開催を経験しました。
その後は調剤薬局にて在宅訪問や無菌調剤にも携わり、幅広い現場での知識と実践を積んでいます。
また、食と健康のつながりを深めるため薬膳アドバイザーの資格も取得しています。
さらに、医学誌編集経験を持つ看護師が最終確認を行い、医療の専門家による二重のチェック体制で情報の正確性を担保しています。
Ray看護師資格を有し、総合病院で勤務。退職後、出版社に勤務し、医学誌の編集も担当しておりました。
※本ページの初稿は薬剤師が執筆しております。メドノア編集部が必要に応じて加筆・修正を行いますが、その際も情報の正確性と信頼性を損なわないよう細心の注意を払っています。
テンライファインMの概要
- テネリグリプチンとメトホルミンを配合した2型糖尿病治療薬
- 食後の血糖上昇抑制と肝臓での糖新生抑制により、食後・空腹時の両方の血糖を改善
- 単剤治療で血糖値の改善がみられない場合に使用
テンライファインMの製造元はヒーリングファーマ(Healing Pharma)社です。 本製品は仕入れ先により発がん性物質(NDMA)の混入がないことが確認されており、安心して服用いただけます。
| 商品名 | テンライファインM(Tenlai Fine M) |
|---|---|
| 内容量 | 30錠(20mg/500mg配合) |
| 効果・効能 | 2型糖尿病 |
| 有効成分 | ・テネリグリプチン:20mg ・メトホルミン:500mg |
| 副作用 | 下痢、悪心、食欲不振、腹痛、低血糖、乳酸アシドーシス など |
| 形状・剤形 | 錠剤 |
| ブランド | ヒーリングファーマ(Healing Pharma) |
テンライファインMはこんな方におすすめ
- 食事療法・運動療法だけでは血糖コントロールが不十分な2型糖尿病の方
- テネリグリプチン単剤またはメトホルミン単剤で十分な効果が得られなかった方
- 1日1回1錠の服用で、日々の血糖管理の手間を減らしたい方
- 食後の急激な上昇だけでなく、空腹時の血糖値も安定させたい方
- 肥満傾向の方や、体重への影響を抑えて治療したい2型糖尿病の方
テンライファインMの有効成分について
テンライファインMは以下の2つの有効成分の働きで、単剤治療では効果が不十分だった場合でも、より強力な血糖降下作用が期待できます。
テネリグリプチン(DPP-4阻害薬)
食事をすると、消化管からインスリン分泌を促すホルモン「GLP-1」が分泌され、通常は「DPP-4」という酵素によってすぐに分解されます。
テネリグリプチンはこのDPP-4の働きを阻害することで、GLP-1が壊されるのを防ぎ、血糖値が高い時にだけ自然にインスリンが分泌されるようになります。
メトホルミン(ビグアナイド薬)
メトホルミンは、体内の代謝に関わる酵素「AMPK」を活性化させます。
AMPKが活性化することで、肝臓では糖新生(糖が新しく作られる)が抑制され、筋肉や脂肪組織では糖の利用が促進されます。
さらに、腸管からの糖の吸収を抑える働きも併せ持ち、多角的に血糖値をコントロールします。
テンライファインMの効果・効能
- 2型糖尿病の治療
テンライファインMは、2型糖尿病の主な原因である「インスリン分泌の低下」と「インスリン抵抗性(効きの悪さ)」の双方に対して同時に働きかけ、単剤治療では改善しきれなかった血糖値の低下が期待できます。
また、血糖値に関わらずインスリン分泌を促す薬(SU剤など)とは異なり、インスリンを無理に出しすぎないため低血糖のリスクが比較的低く、体重増加もきたしにくいことから、肥満を伴う方の長期的な血糖コントロールにも適しています。
Yuu一般的に糖尿病治療によって高血糖が改善されると、 尿と一緒に排出された糖糖(エネルギー)が体内に吸収されるようになり、体重が増加する傾向があります。
テンライファインMに配合されているメトホルミンには、このような治療に伴う生理的な体重増加を抑制する働きが期待でき、結果として「体重を変動させずに血糖値を下げる」ことが可能です。
テンライファインMの服用方法・使用方法
| 1回の用量 | 1錠 |
|---|---|
| 1日の服用回数 | 1回 |
| 服用間隔 | 24時間 |
| 服用するタイミング | 食前または食後 |
使用上の注意
- 低血糖症状(冷や汗、手の震え、強い空腹感、動悸など)が出た場合は、直ちに糖分を含む食品や飲料を摂取してください。摂取しても症状が続く場合は医療機関に相談してください
- 低血糖により意識が薄れる可能性があるため、高所作業や自動車の運転など、危険を伴う機械の操作には十分注意してください
- 発熱、下痢、嘔吐、食事が取れないなど体調不良時は脱水状態になりやすく、重大な副作用である「乳酸アシドーシス」のリスクが高まります。このような場合はいったん服用を中止してください
- 人間ドックや精密検査などで「ヨード造影剤」を使用する場合、検査の前後は医師の指示に従い、本剤の服用を一時中止する必要があります
- 他の薬を服用している場合や、病院で新たに薬が処方された場合は、飲み合わせによる副作用を防ぐため、必ずテンライファインMを服用中であることを伝えてください
- 直射日光や高温多湿を避けて保管してください
Yuu風邪や胃腸炎などで食事が十分にとれない際は、 テンライファインMの服用は特に注意が必要です。
テンライファインMを服用したまま脱水状態になると、「乳酸アシドーシス」という重篤な副作用のリスクが高まります。
乳酸アシドーシスは、血液中に「乳酸」という老廃物が異常に溜まり、血液が酸性に傾いてしまう極めて危険な状態です。
初期には吐き気・嘔吐・腹痛などが現れ、進行すると激しい筋肉痛・倦怠感に加え、過呼吸や意識障害を引き起こします。
体調が悪い日は自己判断で無理に飲み続けず、服用を中止してください。
メトホルミンの体重減少・心血管保護効果
テンライファインMのメトホルミン成分は、血糖降下作用に加え、食欲を抑えたり腸内環境を整えたりして、おだやかな体重減少(年間1〜3kg程度)を促すことがわかっています。この効果は特に肥満傾向の方で顕著です。
さらに、長期的な研究(UKPDS34試験)では、心筋梗塞のリスクを39%減少させ、糖尿病に関連する死亡リスクも改善するなど、将来的な心血管疾患の予防効果も報告されています。
テンライファインMの警告・禁忌・副作用
警告
- まれに重篤な「乳酸アシドーシス」を起こすことがあります。特に、腎機能障害、肝機能障害、高齢者、脱水、過度の飲酒、感染症、ショック状態にある方はリスクが高いため、投与禁忌または慎重な投与が求められます。
- 他の血糖降下薬(特にSU剤やインスリン)と併用する場合、低血糖のリスクが増大します。冷や汗、動悸、意識障害などの症状に注意してください。
禁忌
- 乳酸アシドーシスの既往歴がある方
- テンライファインMの成分またはビグアナイド系薬剤に対し過敏症の既往歴がある方
- 重度の腎機能障害(eGFR<30mL/min/1.73m²)のある方、または透析中の方
- 重度の肝機能障害のある方
- 重症ケトーシス、糖尿病性昏睡または前昏睡の方
- 1型糖尿病の方
- 重症感染症、手術前後、重篤な外傷などの状態の方
- 栄養不良状態、飢餓状態、衰弱状態、脳下垂体機能不全または副腎機能不全の方
- 妊婦または妊娠している可能性のある女性(催奇形性の報告あり)
- 常時、多量にアルコールを摂取する習慣のある方
重大な副作用
乳酸アシドーシス
嘔吐、腹痛、下痢、筋肉痛、呼吸困難、意識障害など。
低血糖
冷や汗、空腹感、震え、動悸、意識喪失など。
肝機能障害・黄疸
AST/ALTの上昇、倦怠感など。
横紋筋融解症
筋肉痛、CK上昇、ミオグロビン尿(赤褐色の尿)など。
無顆粒球症・血小板減少
発熱などの感染症症状、出血傾向など。
副作用
- 下痢、悪心(吐き気)、嘔吐、食欲不振、腹痛、腹部膨満感(お腹の張り)、便秘
- 発疹、かゆみ
- 頭痛、めまい、味覚異常、疲労感、ビタミンB12欠乏症(長期服用時)
YuuテンライファインMに配合されているメトホルミンの影響で、飲み始めにお腹が緩くなったり、吐き気を感じたりすることがあります。
多くの場合は数日から2週間程度で体が慣れ、自然に落ち着いてきます。
もし症状が辛い場合は、空腹時を避けて「食後」に服用すると和らぐことがあります。ただし、症状が重い場合や長く続くときは、無理をせず医師にご相談ください。
テンライファインMの他の薬との相互作用
併用しないこと
- 乳酸アシドーシスのリスクが著しく高まるため、習慣的に多量のお酒を飲む方は服用できません。また、服用中は過度のアルコール摂取を避けてください。
併用に注意すること
スルホニルウレア剤(グリメピリド等)、インスリン製剤、GLP-1受容体作動薬
これらの薬剤と併用すると、低血糖症状(冷や汗、動悸、意識障害など)の頻度や重症度が増すおそれがあります。
利尿薬(フロセミド等)、SGLT2阻害薬
脱水および腎機能低下を招き、乳酸の蓄積を促進します。
ヨード造影剤
腎機能低下を誘発する恐れがあります。検査前48時間は投与を中止し、検査後48時間経過してから再開を判断してください。
陽イオン性薬(シメチジン、ドルテグラビル、ビクテグラビル)
メトホルミンの排泄を阻害し、血中濃度を上昇させる可能性があります。
腎毒性薬(NSAIDs、ACE阻害剤、ARB、シクロスポリン)
急性腎障害のリスクが増加します。
血糖値が変動する薬(効果減弱・低血糖の隠蔽)
以下の薬剤は血糖上昇作用を持つため、テンライファインMの効果を弱めたり、低血糖の症状を隠したり(マスキング)する恐れがあります。用量調整と血糖自己測定の強化が必要です。
- ステロイド(プレドニゾロン等)
- アドレナリン
- 甲状腺ホルモン
- β遮断剤
- 一部の抗精神病薬(クロザピン等)
- ニコチン酸
fMRI造影剤、感染症治療薬(バンコマイシン)、手術前後の鎮痛薬
脱水や腎障害を誘発する可能性があります。状況に応じ、一時的に服用を中止してください。
テンライファインMの注意事項
- 飲み忘れたことに気づいたときは、すぐに1回分を服用してください。ただし、次の服用時間が近い場合は1回分を飲まずに、次の時間に1回分を服用してください。絶対に2回分を一度に飲まないでください。
- 長期服用によりビタミンB12欠乏症や、自覚症状のない腎機能低下が起こる可能性があります。腎機能(eGFR)、肝機能、ビタミンB12、乳酸値などの定期的な血液検査を受けることが推奨されます。
テンライファインMのよくある質問
テンライファインMの効果はどれくらいで出ますか?
一般に、血糖降下作用は服用開始後数日から数週間であらわれますが、血糖コントロールが安定するまでには継続的な服用が必要で、効果の現れ方には個人差があります。
妊娠中や授乳中に服用できますか?
いいえ、服用できません。 妊娠中および妊娠の可能性がある方は禁忌とされています。
他のサプリメントやダイエット薬と併用しても平気ですか?
成分によっては血糖値に予期せぬ影響を与える可能性があります。 特に血糖降下作用を持つサプリメントや、利尿作用のあるお茶などは注意が必要です。併用する際は必ず医師または薬剤師に相談してください。
テンライファインMに関連する添付文書等の参考資料
※本ページでは日本語の公的資料(JAPIC/PMDA等)や、英語の公的資料(EMA/FDA等)を記載しています。いずれも基本的に各国規制当局等が発行する一次ソースですが、国・地域ごとに適応症・警告・禁忌・推奨用量などが異なるため、内容をよく比較のうえご判断ください。
※服用前には必ず輸入品に記載されている英文の説明も確認し、不明点は医師・薬剤師にご相談ください。