ロニタブ(ミノキシジル配合のAGA治療薬:ロニテン ジェネリック)
ロニタブは、男性型および女性型脱毛症の治療に用いられる内服薬です。有効成分であるミノキシジルには、毛細血管を拡張して頭皮の血流を改善し、毛母細胞に栄養を届けやすくすることで発毛を促します。
抜け毛を防ぐフィナステリドやデュタステリドと組み合わせることで、AGA治療に効果を発揮します。また、フィナステリドやデュタステリドが使用できない女性にも使用できるため、薄毛に悩む女性にも使いやすい薬です。
なお、本ページは薬剤師が執筆しております。
Atsu薬剤師資格をもち、現在でも調剤薬局で勤務しています。また医療雑誌の編集にも携わっております。
さらに、医学誌編集経験を持つ看護師が最終確認を行い、医療の専門家による二重のチェック体制で情報の正確性を担保しています。
Ray看護師資格を有し、総合病院で勤務。退職後、出版社に勤務し、医学誌の編集も担当しておりました。
※本ページの初稿は薬剤師が執筆しております。メドノア編集部が必要に応じて加筆・修正を行いますが、その際も情報の正確性と信頼性を損なわないよう細心の注意を払っています。
ロニタブの概要
- 有効成分ミノキシジルを含む内服薬で、頭皮の血流改善により発毛を促進
- 男性型脱毛症(AGA)だけでなく、女性型脱毛症(FAGA)にも効果が期待できる
- 外用薬より高い効果が得られる可能性がある一方で、全身への作用による副作用リスクも考慮が必要
- 継続的な服用により3~6か月程度で効果を実感できる方が多い
ロニタブは、インタスファーマ社が製造するミノキシジル5mgまたは10mgを含有する内服薬です。主に男性型脱毛症(AGA)・女性型脱毛症(FAGA)の治療に用いられ、頭皮の血流を改善して発毛を促進します。もともとは高血圧症治療薬として開発されました。
外用ミノキシジル製剤と比較して頭部全体に発毛効果が期待できる一方、頭痛、めまい、動悸などの全身性副作用のリスクもあります。効果の発現には個人差がありますが、継続的な服用により3~6か月程度で改善が見られることが多いです。
| 商品名 | ロニタブ |
|---|---|
| 内容量 | 10錠 |
| 効果・効能 | 男性型脱毛症(AGA)・女性型脱毛症(FAGA)の治療、高血圧症 |
| 有効成分 | ミノキシジル 5mg(ロニタブ錠5mg) ミノキシジル 10mg(ロニタブ錠10mg) |
| 副作用 | 頭痛、めまい、動悸、多毛症、低血圧など |
| 形状・剤形 | 錠剤 |
| ブランド | インタスファーマ社(Intas Pharmaceuticals Ltd.) |
ロニタブはこんな方におすすめ
- 男性型脱毛症(AGA)に悩んでいる方
- 薄毛に悩んでいる女性の方
- フィナステリドなどの抜け毛を抑える薬だけでは効果が不十分な方
- AGAだけでなく、高血圧も気になる方
ロニタブの有効成分について
ロニタブの主成分であるミノキシジルは、もともと血管拡張作用を持つ高血圧治療薬として開発されました。ミノキシジルは毛細血管を拡張して頭皮の血流を改善し、毛母細胞への栄養供給を促進するとともに、毛包の成長期を延長させる働きがあります。これにより髪の毛の成長を促進し、脱毛を抑制します。
日本ではミノキシジルは外用薬しか認可されておりませんが、ミノキシジルの内服薬は、脱毛症治療薬として海外では広く使用されています。
ロニタブの効果・効能
- 男性型脱毛症(AGA)および女性型脱毛症(FAGA)の治療と進行抑制
- 高血圧の治療
ロニタブに含まれるミノキシジルは、血管拡張作用により頭皮の血流を改善し、毛乳頭に十分な酸素や栄養素を供給します。また、毛包の成長期(アナジェン期)を延長させる効果もあります。これらの作用により、既存の髪の毛を太く長く成長させるとともに、休止期の毛包を刺激して新たな発毛を促進します。
一般的に使用開始から3~6か月程度で効果が現れ始め、継続使用により効果が維持されます。個人差があるため、症状の程度や脱毛のタイプによって効果の現れ方は異なります。
Atsuロニタブ(経口ミノキシジル)は日本では内服薬として未承認であるため、自己判断での使用には注意が必要です。
特に心血管系への影響が大きく、過度な降圧作用による立ちくらみや、体液貯留によりむくみが生じる可能性があります。
低用量から開始し、血圧測定を定期的に行うことをおすすめします。また、女性の場合は妊娠の可能性がないことを確認してから使用してください。
ロニタブの服用方法・使用方法
| 1回の用量 | 1錠(5mg錠) 1/2錠(10mg錠) |
|---|---|
| 1日の服用回数 | 1回 |
| 服用間隔 | 24時間 |
| 服用するタイミング | 特に指定なし |
使用上の注意
- 効果の発現には個人差があり、通常6か月以上の継続服用が必要です
- 服用を中止すると、徐々に効果が失われ、6~12か月で治療前の状態に戻ることがあります
- 服用初期(2~8週間)に一時的な脱毛(初期脱毛)が起こることがありますが、これは治療効果の現れであり、継続して服用することで改善します
- 低血圧や心疾患のある方は使用前に医師に相談することをおすすめします
ロニタブ錠による低血圧と多毛症に注意
ロニタブの有効成分であるミノキシジルは、もともと高血圧治療薬として開発されたため、血圧低下作用があります。そのため、正常血圧の方でも使用によって血圧が下がる可能性があります。めまい、ふらつき、立ちくらみなどの症状が現れたら服用を中止し、医師に相談しましょう。
服用前後の血圧測定を定期的に行い、急激な血圧低下がないか確認してください。特に心臓疾患のある方や高齢者は、より慎重な経過観察が必要です。
また、体毛の増加(多毛症)が見られることがあります。顔面を含む体毛が濃くなることがあるため、特に女性は使用前に医師と相談しましょう。効果が現れるまで数か月かかりますが、副作用としての多毛は比較的早く現れることがあります。多毛が気になる場合は用量調整や他の薬剤への変更を医師に相談してください。
ロニタブの警告・禁忌・副作用
警告
重度の心疾患や低血圧のある方は、症状が悪化する可能性があるため注意が必要です。
禁忌
- 妊娠中または授乳中の女性
- 18歳未満の方
- 心臓弁膜症や心不全などの重度の心疾患がある方
- 腎臓や肝臓に重度の疾患がある方
- ミノキシジルに対してアレルギー反応がある方
副作用
ロニタブ錠による主な副作用には以下のものがあります。
- 多毛症(顔や体の毛が濃くなる)
- 頭痛、めまい
- 動悸、頻脈
- 低血圧
- むくみ(体液貯留)
- 体重増加
- 皮膚のかゆみや発疹
まれに重篤な副作用として、胸痛、息切れ、不整脈、意識障害などが生じることがあります。このような症状が現れた場合は直ちに服用を中止して医師や薬剤師に相談してください。
ロニタブの他の薬との相互作用
併用しないこと
- グアネチジンなどの降圧薬:血圧が過度に低下するおそれがある
併用に注意すること
- 他の降圧薬:血圧低下作用が増強される可能性がある
- 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs):ミノキシジルの降圧作用を減弱させる可能性がある
- 副腎皮質ステロイド薬:体液貯留のリスクが増加する
薬物相互作用は複雑であるため、上記以外にも起こる可能性があります。他の薬を服用している場合は、事前に薬剤師や医師に相談することをおすすめします。
ロニタブの注意事項
- 急に服用を中止すると、リバウンドで脱毛が進行することがある。減量するならば、徐々に減量することが望ましい
- 心臓や血管系の疾患がある方は特に注意が必要
- 頭皮に傷や炎症がある場合は、それらが改善するまで使用を控える
- 効果を実感するには6か月~1年程度継続することが望ましい
- 内服薬のため全身に作用するため、外用薬と比べて副作用のリスクが高まることを理解しておく必要がある
Atsuロニタブとフィナステリドやデュタステリドとの併用は、AGAへの「攻守一体」のアプローチとして非常に理想的です。
フィナステリや/デュタステリドは5α-リダクターゼを阻害してDHT産生を抑制し「抜け毛防止の守り」として機能します。
一方、ロニタブ(ミノキシジル)は血管拡張作用により頭皮血流を改善し、毛成長因子を活性化させる「発毛促進の攻め」の役割を担います。
この併用療法はヘアサイクルの異なる段階に同時アプローチするため、休止期から成長期への移行促進と成長期の延長という二重の効果が期待できます。
臨床的にも単剤使用より高い有効性が示されており、治療満足度と長期的な髪質改善において優れた選択肢といえるでしょう。
ロニタブのよくある質問
ロニタブはどのくらいの期間で効果が現れますか?
個人差がありますが、一般的には継続使用して3~6か月で効果が現れ始めます。初期(使用開始から2~8週間)に一時的な脱毛(初期脱毛)が起こることがありますが、これは毛周期が同調して成長期に移行する過程で起こる現象で、効果発現の証であることが多いです。
効果を最大限に得るためには、少なくとも6か月以上の継続使用が推奨されます。
ロニタブの服用を中止するとどうなりますか?
ロニタブの服用を中止すると、徐々に効果が失われていきます。通常、中止後6~12か月程度で治療前の状態に戻ることが多いです。これはミノキシジルが発毛を促進する効果はありますが、脱毛の根本的な原因(男性ホルモンの影響など)を解決するわけではないためです。
長期的な効果を維持するためには、継続的な服用が必要となります。
ロニタブは外用ミノキシジルと併用できますか?
ロニタブと外用ミノキシジルの併用は可能ですが、使用するミノキシジルの用量が増えるため、副作用のリスクも高まる可能性があります。併用する場合は、低用量から始め、血圧の変化や多毛症などの副作用に注意しながら様子を見ることをおすすめします。