ラブグラ(女性用バイアグラ:ウーメラ ジェネリック)
「彼との接触時間をもっと感度高く興奮していたい」
「相手にも夜の時間を満足してほしい」
「マグロ女子なんて思われるのが恥ずかしい」
このようなことを思ったことありませんか?そんなときにあなたを救うのが女性用バイアグラのラブグラです。
ラブグラは、女性性機能障害(FSD)の改善を目的とした治療薬の通称です。性欲の欠如や感度の低下に悩む女性の数は、勃起不全(ED)に悩む男性よりも多いとされています。多くの女性のセックスレスを解消するために薬剤師がラブグラの期待される効果を解説します。
なお、本ページは薬剤師が執筆しております。
MIU薬剤師資格を有し、総合病院・国立私立大学で勤務。現在、美容専門学校に勤務し、講師業も担当しております。
さらに、医学誌編集経験を持つ看護師が最終確認を行い、医療の専門家による二重のチェック体制で情報の正確性を担保しています。
Ray看護師資格を有し、総合病院で勤務。退職後、出版社に勤務し、医学誌の編集も担当しておりました。
※本ページの初稿は薬剤師が執筆しております。メドノア編集部が必要に応じて加筆・修正を行いますが、その際も情報の正確性と信頼性を損なわないよう細心の注意を払っています。
ラブグラの概要
- 女性専用バイアグラのジェネリック医薬品(女性用バイアグラ「ウーメラ」のジェネリック)
- 女性の性行為の感度と満足度を高める
- 1錠を分割して使用する必要がある
| 商品名 | ラブグラ |
|---|---|
| 内容量 | 4錠 |
| 効果・効能 | 女性の不感症 |
| 有効成分 | シルデナフィル100mg |
| 副作用 | 頭痛、ほてり、鼻づまり、消化不良、視覚異常など |
| 形状・剤形 | 錠剤 |
| 製造元 | アジャンタファーマーズ |
ラブグラはこんな方におすすめ
- 性別や性的指向に関わらずHIV感染のリスクが高い性行為を行う方
- HIV感染リスクが高い方法で注射薬物を使用する方
- 直腸への淋病、クラミジア、梅毒の感染の可能性がある方
- HIV感染率の高い国への渡航予定のある方
ラブグラの有効成分について
ラブグラの主成分であるシルデナフィルは、バイアグラに含まれているのと同じ成分で、血管拡張作用を有する有効成分です。
男性の場合では、陰茎にある海綿体と呼ばれる組織が勃起に関係しています。性的刺激を受けると、海綿体に血液が流入し、陰茎が肥大化および硬化する現象を勃起といいます。シルデナフィルは陰茎の血管を拡張することによって、この勃起を助長します。
女性の場合も同様に、シルデナフィルの服用により外陰部周辺の血流が促進されます。これにより膣やクリトリスの神経感受性が高まり、性感度の向上および潤滑の増加が期待されています。
ラブグラの効果・効能
男性で使われるバイアグラは、主に血管拡張作用によって陰茎の血流を改善します。ラブグラも同様の機序で血管拡張作用を持ち、女性の場合には膣液の分泌を促進します。
性交時には膣液の分泌が増加し、クリトリスおよび女性器周辺の血流が増加することで、女性の体を性的活動に適した状態に整えます。膣液分泌は、陰茎挿入時の潤滑液のような機能を提供するだけでなく、女性が性交時に十分な性的興奮や快感を得るためにも重要な役割を果たします。
ラブグラは、このように血流を改善することで体内の性的な変化を促進し、女性の不感症の改善、オーガズムに寄与する可能性があります。
MIU日本では保険適応でも女性への使用は許可されていません。科学的根拠も不十分なところがあるため、効果・効能への期待の高まりは危険です。
ラブグラの服用方法・使用方法
| 1回の用量 | 1/4錠または1/2錠 (シルデナフィルとして25mg~50mg) |
|---|---|
| 1日の服用回数 | 1回 |
| 服用間隔 | 24時間以上 |
| 服用するタイミング | 特性行為の約1時間前に服用 |
使用上の注意
ラブグラの適切な服用量は、1/4錠または1/2錠です。100mgの錠剤を分割し、1回の服用量を1/4錠もしくは1/2錠つまり25mg〜50mgとすることが推奨されます。ピルカッターやハサミを使って割るようにしてください。
性交開始の1時間前にラブグラを服用することで、約4〜6時間持続します。ラブグラの有効成分シルデナフィルは、腸管を通じて血流中に吸収されます。
そのため、食後に服用すると食事内容によっては吸収が遅れることがあります。特に食事に含まれる脂肪が多いと、効果を弱める可能性があります。なるべく空腹時に服用、または食後2時間以上空けての服用が望ましいです。
ラブグラの警告・禁忌・副作用
警告
ラブグラと硝酸塩類もしくは一酸化窒素供与剤(ニトログリセリン、亜硝酸アミル、硝酸イソソルビド、ニコランジルなど)の併用により降圧作用が増強されることが確認されています。
この併用によって過度の血圧低下を引き起こす可能性があるため、ラブグラ投与前には硝酸塩類もしくは一酸化窒素供与剤が使用されていないことを厳重に確認する必要があります。また、ラブグラの投与中及び投与後においても硝酸塩類もしくは一酸化窒素供与剤が投与されないよう十分に留意してください。
禁忌
- 重度の肝障害
- 重度の腎障害(血液透析が必要な場合を含む)
- 不安定狭心症
- 硝酸剤を使用中の方
など
副作用
重大な副作用
- 重大な副作用
- 発疹
- 蕁麻疹
- 顔面浮腫
- 剥脱性皮膚炎
- StevensJohnson症候群
など
他にも副作用として、頭痛、ほてり、鼻づまり、消化不良、視覚異常などが報告されています。いずれも一過性で軽度な場合が多く、服用しているうちに慣れることもあります。
ラブグラの他の薬との相互作用
併用しないこと
- 硝酸剤及びNO供与剤
併用により、降圧作用を増強するとの報告があります。
- sGC刺激剤 リオシグアト(アデムパス)
併用により、血圧低下を起こすおそれがあります。
併用に注意すること
- CYP3A4阻害剤:ケトコナゾール、イトラコナゾール、クラリスロマイシン、テラプレビル、グレープフルーツジュース等
- HIVプロテアーゼ阻害剤:リトナビル、インジナビル、サキナビル、ダルナビル等
- CYP3A4誘導剤:リファンピシン、フェニトイン、フェノバルビタール等
CYP3A4阻害作用によって血中濃度の増加が報告されています。
- α遮断剤:ドキサゾシン、テラゾシン等
α遮断剤との併用で失神等の症状を伴う血圧低下を来したとの報告があります。
- 降圧剤:アムロジピン、メトプロロール、エナラプリル、カンデサルタン等
血圧が過度に低下してしまうという報告があります。
- カルペリチド
併用により降圧作用が増強するおそれがあります。
- ベルイシグアト
細胞内cGMP濃度が増加し、降圧作用を増強するおそれがあります。
ラブグラの注意事項
- 肝障害・腎障害
肝臓や腎臓の機能が低下しているまたは障害がある場合には、薬の効果が強く出てしまいますので、個人の判断で服用せず、医師や薬剤師と相談するようにしてください。
- 高齢者
高齢者の場合にも、体内の有効成分が長く残りやすいため、注意しながら服用することが推奨されます。
- 勃起状態が4時間以上持続、痛みがある
海外では男性で4時間以上の勃起の延長又は持続勃起(6時間以上持続する痛みを伴う勃起)が生じた報告例もありますので、勃起状態が4時間以上持続する症状が出る場合には医師の診察を受けてください。
- 女性への使用は日本では承認されていません
医療の現場では、男性で使われているED治療薬は女性の性的興奮や感度を高めることへの使用や科学的根拠はないとされています。しかし、海外の一部では使用が許可されている場合もあります。
MIU服用によって体調がすぐれないや気になる症状が出てきた場合には、直ちに服用を中止して医師の診察を受けるようにしましょう。
ラブグラのよくある質問
飲むと興奮と感度は上がりますか?
女性用のバイアグラとしておりますが、性的興奮や性行為の感度の上昇が起こる根拠はあまりありません。しかし、ラブグラによって血流が促進したことで興奮状態や、膣などの血流が増す可能性はあります。
女性にもEDがありますか?
EDは男性のみに起きる性機能の異常です。しかし、女性の場合にも女性性機能障害(FSD)というものがあり、性的興奮の低下、濡れにくい、オーガズム障害、性交痛などが知られています。
ラブグラとピルは併用してもいいですか?
ラブグラとピルは基本的に併用可能です。普段からピルを服用している女性でも、任意のタイミングでラブグラを飲むことができます。
しかし、副作用が出た場合にどちらの薬によるものか特定が難しいことがあります。副作用が現れた際に医療機関を受診する場合は、服用中の薬を正確に医師に伝える必要があります。
ラブグラは男性とも共有できますか?
ラブグラの有効成分は、男性のED治療薬と同じバイアグラの成分なので、有効成分だけで言えば男性と共有して使うことはできます。
しかし、男性に使う場合でもラブグラの1錠の用量が100mgと多いので、女性の使用時同様に1/4錠または1/2錠(シルデナフィルとして25mg〜50mg)が適切です。
MIU有効成分は同じですが、基本的には製品ごとに指定された対象者が使用するようにしてください。
媚薬とは別物ですか?
媚薬は、性的興奮や快感を高めるような製品です。多くは薬効があるわけではなく、その場の雰囲気も含め高めるものです。
ラブグラに関連する添付文書等の参考資料
※本ページでは日本語の公的資料(JAPIC/PMDA等)や、英語の公的資料(EMA/FDA等)を記載しています。いずれも基本的に各国規制当局等が発行する一次ソースですが、国・地域ごとに適応症・警告・禁忌・推奨用量などが異なるため、内容をよく比較のうえご判断ください。
※服用前には必ず輸入品に記載されている英文の説明も確認し、不明点は医師・薬剤師にご相談ください。