セルノスカプセル(更年期治療薬/男性ホルモン)
年齢を重ねるにつれて、突然のほてり・発汗が現れたり、体に不調が現れたりすることがあります。この症状は、男性ホルモン(テストステロン)の低下やバランスが乱れる「男性更年期」が原因かもしれません。
セルノスカプセルは、テストステロンを補充する医薬品で、更年期症状改善が期待できます。
なお、本ページは薬剤師が執筆しております。
Jun薬剤師資格取得後、CROにて臨床開発業務に従事。現在は複数の調剤薬局でエリアマネージャーを務めながら、医療系メディアにて記事執筆も担当しています。
さらに、医学誌編集経験を持つ看護師が最終確認を行い、医療の専門家による二重のチェック体制で情報の正確性を担保しています。
Ray看護師資格を有し、総合病院で勤務。退職後、出版社に勤務し、医学誌の編集も担当しておりました。
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セルノスカプセルの概要
- 男性ホルモン減少に伴う更年期症状の改善
- 注射薬であるネビドのジェネリック医薬品
- 内服薬のため継続しやすい
セルノスカプセルは、男性更年期治療薬です。服用することで、更年期症状の改善が期待できます。手軽に服用できるカプセルタイプで、多くの男性から支持されています。
一般的な更年期症状は、女性特有と思われがちですが、男性にも更年期症状が現れる可能性があり、その症状を改善するためにはテストステロンの補充が必要です。
| 商品名 | セルノスカプセル |
|---|---|
| 内容量 | 1箱30カプセル |
| 効果・効能 | 男性更年期障害の改善、筋肉増強 |
| 有効成分 | ウンデカン酸テストステロン 40mg |
| 副作用 | 肝機能障害、高血圧、多血症、頭痛、吐き気 など |
| 形状・剤形 | カプセル |
| ブランド | サン・ファーマ |
セルノスカプセルはこんな方におすすめ
- 男性更年期障害と診断されたが、治療薬が処方されたなかった方
- 内服薬の男性ホルモン補充療法を希望される方
- 信頼できるメーカーによる、高品質なジェネリック医薬品を選びたい方
セルノスカプセルは、テストステロンを補充ができる内服薬です。国内で承認されているテストホルモン補充薬は注射のみであるため、気軽に続けられます。
また、セルノスカプセルを製造する、サンファーマは世界40カ国以上で医薬品を提供しており、日本でも複数の企業と販売提携を結びながら、高品質な薬を安定的に供給している信頼のある企業のため、安心して薬を使用できます。
セルノスカプセルの有効成分について
セルノスカプセルの有効成分であるウンデカン酸テストステロンは、テストステロンの誘導体です。ウンデガン酸テストステロンは、体内で代謝され、エストラジオールとジヒドロテストステロン(DHT)を形成します。
セルノスカプセルの効果・効能
セルノスカプセルで、テストステロンを補うことで、男性更年期症状を改善したり、筋肉増強のサポートをしたりします。
男性更年期症状は、身体症状、精神症状、性機能症状の3つに分けられます。
セルノスカプセルを服用することで次のような効果が期待できます。
- 身体症状の改善:テストステロンの減少により身体から失われた活力を取り戻します。疲れやすさを感じにくくなったり、ほてりや発汗の悩みを解消します。
- 精神症状の改善:不安定だったメンタル面の改善に期待できます。また、睡眠不足解消も期待できるため、身体症状の改善につながります。
- 性機能症状の改善:減退していた性欲や勃起機能の改善に期待できます。
- 筋肉増強効果:テストステロンが筋タンパク質の合成を促すことで、筋肉量の維持・増加をサポートします。
- 骨粗鬆症の予防:テストステロンには骨密度を維持する作用もあり、加齢による骨量減少や骨折リスクを軽減する可能性があります。
このように、セルノスカプセルは低テストステロン血症による身体的・精神的な不調を総合的に改善することを目的としています。
ただし、効果には個人差があり、すべての方に同様の改善がみられるわけではありません。また、ホルモン以外の要因による勃起不全や倦怠感には効果が十分に得られない場合もあります。
男性更年期障害とは
健康診断で特に異常はない、それでも体調が優れない方は、男性更年期障害の可能性があります。更年期障害といえば女性というイメージがあるかもしれません。しかし、性ホルモンの低下やバランスの乱れが原因で、男性にも更年期障害が起こります。
男性ホルモン(テストステロン)は、一般的に中年以降に加齢とともに緩やかに減少します。加齢やストレスによって男性ホルモン値が低下することを、加齢男性性腺機能低下(late-onset hypogonadism:LOH)症候群といわれています。
発症の時期は個人差がありますが、40歳以降はどの年代でも起こる可能性があり、いつまで続くかわかりません。
主な症状は以下の通りです。
- 身体症状
- 関節症、筋肉痛
- 疲労感
- 発汗、ほてり
- 肥満、メタボリックシンドローム
- 頻尿
- 精神症状
- イライラ
- 不安
- パニック
- うつ
- 不眠
- 興味・意欲の消失
- 集中力・記憶力の低下
- 性機能症状
- ED
- 性欲低下
男性ホルモンの減少により、さまざまな症状が起こるため、注射薬や内服薬で男性ホルモンを補充することで症状緩和が期待できます。
Jun男性更年期障害(LOH症候群)は、決して珍しい病気ではありません。
実際、40〜60代男性のうち約3人に1人は何らかのテストステロン低下症状を抱えていると報告されています。
「疲れやすい」「やる気が出ない」「ED気味」といった悩みが続いている場合、単なる加齢ではなくホルモンバランスの乱れが背景にあるケースがあります。
セルノスカプセルは、注射ではなく内服で行えるホルモン補充療法のため、病院での治療に比べてハードルが低く、自宅で無理なく続けられる点が大きなメリットです。
服用を通して「体の調子が戻る」だけでなく、自信や活力を取り戻す第一歩にもつながります。
男性更年期障害の治療法
- ストレス発散
- 睡眠療法
- 運動療法
- 男性ホルモン補充療法
男性更年期障害の治療は、ストレスがたまっていないか、睡眠が十分とれているか、バランスの良い食事をとれているかなどの生活習慣を見直すことから始めます。それでも症状が改善されない場合は、男性ホルモンの補充療法を考慮します。
日本の保険診療で認められているものは、エナルモンデポー筋注という注射薬だけです。しかし、自由診療まで幅を広げると、セルノスカプセルのような内服薬で無理なくホルモン補充療法を行うことができます。
セルノスカプセルの服用方法・使用方法
| 1回の用量 | 1カプセル |
|---|---|
| 1日の服用回数 | 1回 |
| 服用間隔 | 12〜24時間 |
| 服用するタイミング | 食後 |
使用上の注意
- 用法・用量を守って服用する
セルノスカプセルは1日1回の服用で十分な効果が得られるよう設計されています。「早く効果を感じたい」からと、過剰な服用は避けましょう。テストステロンは体内で少しずつ働くホルモンのため、継続的に服用することが効果を安定させるポイントです。
セルノスカプセルの禁忌・副作用
禁忌
- アンドロゲン依存性悪性腫瘍(前立腺がんなど)およびその疑いがある方
- 妊娠または妊娠している可能性のある女性
副作用
- 肝機能障害
- 多血症
- 脂質異常症
- 高血圧
- 糖尿病
- 体重増加
- 心血管疾患
- 脳血管疾患
- 睡眠時無呼吸症候群
- 脱毛
- 皮膚色調の変化 など
Jun内服薬の長期持続型男性ホルモン製剤のため、継続した男性ホルモンの維持に適しています。
また、記載されている副作用は頻度不明のものであり、セルノスカプセルだけではなく男性ホルモン療法に共通するものといえます。
セルノスカプセルの他の薬との相互作用
併用に注意すること
- 抗凝固剤(ワルファリンなど)
作用を増強する可能性があります。
セルノスカプセルの注意事項
- 世界アンチ・ドーピング規程の禁止物質に該当する
ウンデガン酸テストステロンは、エストラジオールとジヒドロテストステロン(DHT)に代謝されます。これらの成分は、蛋白同化男性化ステロイド薬(AAS)として禁止物質に該当しており、競技会のレベルによっては服薬できない可能性があります。
詳しくは、参加される競技会のレギュレーションをご確認ください。
- 継続的な服用で体調の変化を確認する
テストステロン補充による効果は徐々に現れるため、数週間〜数ヶ月単位での変化を観察することが大切です。体力の向上や活力回復、筋力アップなどが見られる一方で、体質によって効果の実感に差があります。過度に用量を増やすのではなく、一定期間継続して経過を見ることが推奨されます。
- 生活習慣の見直しと併用する
セルノスカプセルの効果を高めるには、適度な運動・十分な睡眠・栄養バランスの取れた食事が欠かせません。テストステロンは、筋トレや有酸素運動との相性が良く、筋肉量の維持や脂肪燃焼をサポートします。健康的な生活習慣と併せて使用することで、より自然で持続的な効果が期待できます。
Junテストステロン補充療法は、薬だけに頼るものではありません。
適度な運動、質の良い睡眠、栄養バランスの整った食事を意識することで、体内の自然なテストステロン分泌を促進し、セルノスカプセルの効果をより高めることができます。
特に筋トレやウォーキングなどの軽い運動は、「自前のテストステロン」を増やす最も自然な方法です。
生活リズムを整えながら服用を続けることで、身体の変化だけでなく、気持ちの前向きさや集中力の改善にもつながります。
基本的な注意事項
- 脱水症状(口渇、多尿、頻尿、血圧低下など)に注意し、適度な水分補給を心がけてください。
特に高齢者や利尿剤併用者は注意が必要です。 - 低血糖症状(発汗、手足のふるえ、脱力感など)が現れることがあります。
症状が出た場合は、通常はショ糖を摂取してください。
α-グルコシダーゼ阻害剤と併用している場合はブドウ糖を摂取してください。 - ケトアシドーシス(吐き気、嘔吐、腹痛、呼気のフルーツ臭など)が現れることがあります(特に1型糖尿病の方)。
- 性器感染や尿路感染のリスクが高まります。
- 過度のアルコール摂取は避けてください。
Jun低血糖症状があらわれた場合は、ショ糖またはブドウ糖を摂取しましょう。ショ糖とは、上白糖やグラニュー糖なので、飴や甘い清涼飲料水を摂ることで対処できます。
ブドウ糖が手元にない場合は、コンビニやドラッグストアで販売しています。
セルノスカプセルのよくある質問
セルノスカプセルを飲み始めてから効果が出るまでどのくらいかかりますか?
テストステロンは体内でゆっくり作用するホルモンのため、数日で劇的な変化を感じることは少ないです。2〜4週間ほどで活力の向上や気力の改善を実感し始めるケースが多く、筋力や体型の変化は1〜3ヶ月程度かけて徐々に現れます。
短期間での過剰摂取は効果を高めるものではないため、継続的な服用が大切です。
他のサプリメントやED治療薬と併用しても大丈夫ですか?
一般的な健康サプリ(プロテイン、ビタミン、亜鉛など)との併用は問題ありません。
しかし、ホルモンを増減する作用を持つ医薬品(ステロイド、ED治療薬など)を併用する場合は、血圧や肝機能に影響を及ぼす可能性があるため注意が必要です。
毎日飲まないと効果はないですか?
テストステロンは継続的に補充することで体内バランスを整える性質があります。そのため、1日1回の定期的な服用が推奨されます。飲み忘れた場合は、気づいた時点で1回分のみ服用し、2回分をまとめて飲まないようにしましょう。
安定した血中濃度を保つことが、効果の持続につながります。
セルノスカプセルに関連する添付文書等の参考
- エナルモンデポー筋注 – JAPIC(PDF)
- テストステロン補充療法:心血管機能に加えて、肝機能も改善できるか?|日本メンズヘルス医学会
- LOH症候群(加齢男性・性腺機能低下症)診療の手引き – 日本泌尿器科学会(PDF)
- Oral testosterone therapy: past, present, and future|Oxford Academic
※本ページでは日本語の公的資料(JAPIC/PMDA等)や、英語の公的資料(EMA/FDA等)を記載しています。いずれも基本的に各国規制当局等が発行する一次ソースですが、国・地域ごとに適応症・警告・禁忌・推奨用量などが異なるため、内容をよく比較のうえご判断ください。
※服用前には必ず輸入品に記載されている英文の説明も確認し、不明点は医師・薬剤師にご相談ください。