「タバコが不味くなる薬を飲む覚悟」と「禁煙を続ける意思」、その両方が大切だと実感。禁煙補助薬バレニスマートで挑んだ3度目の禁煙体験【看護師が確認済み】

「タバコが不味くなる薬を飲む覚悟」と「禁煙を続ける意思」、その両方が大切だと実感。禁煙補助薬バレニスマートで挑んだ3度目の禁煙体験【看護師が確認済み】

禁煙補助薬「チャンピックス(Champix)」のジェネリック医薬品「バレニスマート」を実際に使用した50代後半の男性「なつき」さん(大阪府)より、体験談をレポートしていただきました。

体験談の要点は以下の通りです。

体験談まとめ
これまでの禁煙経験と再挑戦のきっかけ
  • 過去に2度禁煙成功するも、出張や環境の変化で再喫煙してしまった
  • 喫煙環境の悪化(喫煙所の閉鎖など)や周囲の変化が再禁煙の決意につながった
  • 「今度こそ本気でやめたい」という強い意志で3度目の挑戦へ
バレニスマートの使用と効果
  • ジェネリック薬「バレニスマート」を個人輸入で入手し、自己責任で服用
  • 服用から数日でタバコの味に違和感、1週間で「吸いたい気持ち」が自然に減少
  • 副作用は軽度(胃の不快感・頭がぼーっとする等)で、生活に支障はなかった
禁煙の成果と感じたこと
  • 約2カ月の服用で禁煙が定着、「もう大丈夫」と感じるようになった
  • チャンピックスと効果の体感に大きな違いはなく、継続しやすかった
  • 禁煙成功には「薬の力+自分の意志」の両方が不可欠と実感

なお、本記事の体験談内容については、医学的記述や表現に不自然な点がないか、医学誌の編集経験がある看護師が確認済みです。

この記事を確認した医療系国家資格を保有する専門家
Ray

看護師資格を有し、総合病院で勤務。退職後、出版社に勤務し、医学誌の編集も担当しておりました。

それでは、次より実際の体験談レポートをご紹介いたしますが、本記事は個人の体験談であり、効果・感じ方には個人差があります。

あくまでも個人の感想ですので、効果・効能を保証するものではありません。医薬品の使用は自己責任で行い、体調変化を感じた場合は医師にご相談ください。

目次

3度目の禁煙に挑戦

禁煙外来を経て一度はタバコをやめたものの、出張先での1本をきっかけに再喫煙。
その後、再び禁煙に成功したと思ったのも束の間、数年後にはまた煙草を手にしていました。

そんな私が「今度こそ」と決意し、3度目の禁煙に挑戦することになったのが昨年。
過去に使用して効果を感じた禁煙補助薬チャンピックスの記憶をたどり、今回はそのジェネリックであるバレニスマートを個人輸入で入手し、試してみることにしました。

この記事では、服用スケジュール、体調の変化、喫煙欲求の推移など、私が体験した「禁煙の流れ」をお伝えします。

もう自分はタバコをやめられないのかもしれない

チャンピックス(Champix)1mgのシート
チャンピックス 1mgの写真(なつきさん提供)

私が最初に禁煙に成功したのは、約10年前のこと。
当時は健康診断で肺に影が見つかり、「本気でやめるなら今しかない」と思い立ち、禁煙外来を受診しました。

処方されたチャンピックス(バレニクリン)を服用しながら医師の指導を受け、3カ月ほどで禁煙を達成。通院のたびに呼気の測定やアドバイスがあり、最後には禁煙達成証までいただきました。自分でも驚くほどスムーズに、喫煙の習慣を断ち切ることができました。

しかし3年後、宿泊を伴う出張の夜に開放的な気分になり、同僚に勧められるまま「1本だけ」とタバコに火をつけてしまいました。その1本が、思っていた以上においしく感じたのです。たった1回だけのつもりが、気づけば再びタバコが日常に戻っていました。

その2年後。別の医院で禁煙外来を受診し、再びチャンピックスで2回目の禁煙に成功。
ただ、それも長くは続かず、2年ほど経った頃にはまた吸い始めてしまいました。

「もう自分はタバコをやめられないのかもしれない」

そう思った時期もありましたが、職場の喫煙所が閉鎖され、喫煙するには10分ほど歩かなければならない状況になりました。

喫煙仲間も一人、また一人とやめていき、気づけば周囲に喫煙者はほとんどいなくなっていました。
そうした環境の変化も重なり、再び本気で禁煙に向き合う覚悟が芽生えてきたのです。

チャンピックスの供給停止でバレニスマートを選択

再び禁煙に挑もうと決めたとき、まず思い浮かんだのは、過去に禁煙成功の後押しとなったチャンピックスの存在でした。

しかし、地元で禁煙外来を行っているクリニック2件はすでに受診済みで、再度訪れるのは気が引ける思いもありました。

別の医院を探してみると、チャンピックスの供給が停止されており、現在では処方されていないことが分かりました。
そこで代替手段として検討したのが、チャンピックスと同じ有効成分(バレニクリン)を含むジェネリック医薬品「バレニスマート」の使用でした。

これは海外製の禁煙補助薬で、個人輸入で入手しました。私が購入したのは、0.5mg錠が1錠あたり約125円、1mg錠が約250円。

チャンピックスの標準的な服用スケジュールに準じて考えると、0.5mg錠は11錠、1mg錠は154錠が必要とされますが、今回は0.5mgを1シート(10錠)、1mgを10シート(100錠)という構成で購入しました。

保険適用だった禁煙外来と比べると自己負担は大きくなりますが、通院や診察の手間がかからず、自分のペースで取り組めるという点は良かったと思います。

喫煙の“味覚”が確実に変化

今回の服用は、過去にチャンピックスを使用した経験をもとに、スケジュールを参考にしながら進めました。本来は医師の指導のもとで処方される薬であり、使用にあたっては副作用への注意も必要です。

私の場合は自己責任で個人輸入という手段を選びましたが、同様の方法を検討される方には、慎重な判断をおすすめします。

・1~3日目:0.5mgを1日1回
・4~7日目:0.5mgを1日2回(朝・夕)
・8日目以降:1mgを1日2回(朝・夕)→ ここから禁煙スタート!

0.5mgを服用する最初の7日間は喫煙可能とされており、私もこの期間中はタバコを吸っていました。

ただし、薬の効果が徐々に出始め、喫煙の“味覚”が確実に変化していきました。

最初の1~3日目(0.5mgを1日1回)の間は、タバコは不味くてもなんとか1本吸いきれる程度。
ですが、1日2回に増量した4日目以降になると、味が明らかに変わり、「美味しくない」「リラックスできない」と感じるように。火をつけてもすぐ消したくなり、実際に付けては消しを繰り返すようになりました。

7日目までは、その葛藤とともに過ごしていたように思います。
バレニスマートの効果ですが、とにかく、草の味が不味くなります。「今までよくこんなものを吸っていたな。このにおいで周りの非喫煙者にさぞかし不快な思いをさせていただろうな」と感じました。

8日目以降は禁煙をスタートしましたが、長年の喫煙習慣による寂しさや、ふとした時に煙草を渇望する衝動にとらわれましたが、2週間ほど経過してからは落ち着きました。

副作用については、服用開始時、薬の量を増やした段階で、軽い胃部の不快感と頭がぼーっとして集中力が低下したような自覚がありました。

効果や副作用については、過去に使用したチャンピックスと大きな違いは感じられず、私の体感ではおおよそ同等だったように思います。

2カ月弱で禁煙がしっかりと定着

服用を開始して3週目を過ぎた頃には、タバコを吸いたいという衝動がほとんど起こらなくなり、喫煙習慣から距離を置けている実感が徐々に強くなってきました。1日2回の服用を継続しながら様子を見ていましたが、4週目を迎える頃には「もう大丈夫かもしれない」と思える段階に。

その後もペースを変えずに飲み続け、追加購入はせず、手元にあったバレニスマートをすべて飲み切る形で終了しました。
結果的に、服用開始からおよそ2カ月弱で使用を終え、禁煙がしっかりと定着していました。
今回の禁煙こそ、3度目の正直”として本当の卒煙を果たしたいと強く思っています。

バレニスマートの使用感と個人的な評価

最後にバレニスマートを実際に使用して感じたことを、項目別にまとめておきます。

使用感

苦味やにおいも特に気にならず、食後に服用していました。

効果の実感

服用から数日で、タバコの味に変化を感じ始めました。1週間ほど経つ頃には、「吸いたい」という気持ちが自然と薄れ、無理なく本数が減っていくのを実感しました。

副作用

私の場合は、服用初期に軽い胃の不快感と、頭がぼーっとする感覚がありました。ただし、いずれも日常生活に支障が出るほどのものではなく、数日で落ち着きました。

チャンピックスとの比較

以前に使用したチャンピックスと比べても、効き方やタイミングに大きな違いは感じませんでした。体感レベルではほぼ同等といえる印象です。

継続のしやすさ

服用を習慣にできれば、自宅で完結できるのは大きな利点です。ただし、個人輸入での入手や、自己管理には注意が必要です。本来は医師の指導の下、処方されるべき薬になりますので、用法、用量を守り体調の変化には常に気を配る必要があります。

最終的には、「タバコが不味くなる薬を飲む覚悟」と「禁煙を続ける意思」、その両方が大切だと実感しました。もちろん、感じ方や結果には個人差がありますが、私にとっては納得のいく選択でした

バレニスマート 0.5mg

バレニスマート 0.5mg

バレニスマート 0.5mg

バレニスマート 1mg

※海外医薬品の個人輸入は、ご自身の責任において、ご自身の使用のために行う場合に限り認められています。輸入した医薬品を第三者へ譲渡・転売することは法律で固く禁じられています。

※この記事は看護師資格保有者が内容を確認していますが、診断・治療行為ではありません。必要に応じて医療機関で適切な指導を受けてください。

チャンピックスに関連する添付文書等の参考資料

※本ページでは日本語の公的資料(JAPIC/PMDA等)や、英語の公的資料(EMA/FDA等)を記載しています。いずれも基本的に各国規制当局等が発行する一次ソースですが、国・地域ごとに適応症・警告・禁忌・推奨用量などが異なるため、内容をよく比較のうえご判断ください。

※服用前には必ず輸入品に記載されている英文の説明も確認し、不明点は医師・薬剤師にご相談ください。

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本記事の監修者・執筆者

メドノア編集部が監修・執筆。
記事により薬剤師による執筆、また、適宜、医療系国家資格を有する専門家(看護師資格を有し、総合病院で勤務。退職後、出版社に勤務し、医学誌の編集も担当)が、医学的記述や表現に不自然な点がないか確認をしています。
確認済みの記事には、その旨記載しております。

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