GLP-1受容体作動薬で「セマグルチド」を有効成分とする2型糖尿病治療薬「リベルサス」を実際に使用した20代後半の女性「ENA」さん(東京都)より、体験談をレポートしていただきました。
「ENA」さんはリベルサスの副作用が強く出たため服用を断念したとのこと。
薬は体質などにより、「合う・合わない」がありますので、服用してみないと分からない部分があります。
「リベルサスが合わない」体験談レポートも正直に掲載させていただきます。
「リベルサスが合っていてダイエットや減量に成功した」体験談レポートもございますので、あわせてご覧ください。


リベルサスの体験談レポートの他にも、独自取材の口コミ・感想もございますので、こちらもご覧ください。

さて、本体験談レポートの要点は以下の通りです。
- 社会人になり運動量が減り、体重増加や健康不安を抱えるようになった
- 様々なダイエットを試すも継続できず、リバウンドを繰り返した
- リベルサスの「食欲抑制効果」に期待して使用を決意した
- 副作用(頭痛・吐き気)が強く危険を感じた
- オンライン診療で再挑戦するも、効果はあったが副作用が再び出現
- 服用ルールや体調への負担から、継続は困難と判断した
- ダイエット目的での医薬品使用にはリスクと倫理的問題があると実感
- 「薬よりも生活習慣改善が根本解決」という教訓を得た
なお、本記事の体験談内容については、医学的記述や表現に不自然な点がないか、医学誌の編集経験がある看護師が確認済みです。

看護師資格を有し、総合病院で勤務。退職後、出版社に勤務し、医学誌の編集も担当しておりました。
それでは、次より実際の体験談レポートをご紹介いたしますが、本記事は個人の体験談であり、効果・感じ方には個人差があります。
あくまでも個人の感想ですので、効果・効能を保証するものではありません。医薬品の使用は自己責任で行い、体調変化を感じた場合は医師にご相談ください。
これまでに試したダイエット⽅法は数知れません
私は社会⼈になってから体重管理に悩み続けてきました。学⽣時代は柔道をしており、練習量が多く多少⾷べ過ぎても消費できていたため、体重を気にすることはほとんどありませんでした。
しかし、就職してデスクワーク中⼼の⽣活になると状況は⼀変しました。運動量は激減し、⾷習慣だけが以前のままだったため、代謝が落ちて体重が増加しやすくなりました。
その結果、⾒た⽬へのコンプレックスや健康リスクへの不安が徐々に⼤きくなっていったのです。
これまでに試したダイエット⽅法は数知れません。
糖質制限やカロリー制限、置き換えダイエット、ジム通い、ランニングなど、⼀般的に知られる⽅法は⼀通り挑戦しました。しかし、いずれも⻑続きしませんでした。
最初の1〜2週間は気合いで乗り切れても、仕事の忙しさや飲み会といった⽣活習慣の乱れに直⾯すると、努⼒が続かずにリバウンドを繰り返してしまいました。
そんなとき、友⼈から「最近話題のリベルサスは⾷欲が抑えられて痩せやすいらしい」と聞きました。
調べてみると、リベルサスは本来糖尿病の治療薬であり、⾎糖値の上昇を抑える効果に加え、体重減少作⽤も確認されているとのことでした。



リベルサスは膵臓に作用しインスリン分泌を促すことで「血糖降下作用」があることは示しているものの、体重減少作用については添付文書では示されていません。
そのため、体重減少作用については自己判断で使用をしましょう。
参考:
リベルサス錠 7mg – くすりのしおり|一般社団法人 くすりの適正使用協議会
サプリメントではなく医薬品という点に不安はありましたが、「⾃分の⾷欲を抑えられるなら試す価値がある」と考え、まずは友⼈が使⽤しているということもあり、個⼈輸⼊で使⽤してみることにしました。
実際に飲み始めると副作⽤が強く現れ、仕事に⽀障をきたすことも


海外の個⼈輸⼊代⾏サイトを利⽤し、リベルサスを注⽂しました。到着まで2週間ほどかかりましたが、処⽅箋なしで⼿軽に⼊⼿できました。
リベルサス⾃体をあまり調べることなく、どこのサイトがいいのかリサーチせずに友⼈が使⽤しているサイトを利⽤しました。
今思えば薬なのにあまり調べず⾏動したことは危険な⾏為だなと感じます。
服⽤ルールは調べた情報をもとに守っていましたが、実際に飲み始めると頭痛や吐き気といった副作⽤が強く現れ、仕事に⽀障をきたすこともありました。
体重は少し減ったものの「これを続けるのは危険かもしれない」と感じました。
オンライン診療を利⽤することに
「もしかしたら飲み⽅や容量を⾃⼰判断で間違えているのかもしれない」と不安になり、次は⽇本のオンライン診療を利⽤することにしました。
スマートフォンから医師とビデオ通話を⾏い、問診では既往歴や体調を確認され、ダイエット⽬的であることも正直に伝えました。
そのうえで医師からは「まずは3mgから開始し、効果が不⼗分であれば7mgに増量できる」と説明を受けました。
数⽇後、⾃宅に薬が届き、医師の指導通り3mgから服⽤を開始しましたが、結果は同じ薬ですので個⼈輸⼊時と⼤きくは変わりませんでした。
最初は3mgで効果が薄く、7mgに増量すると⾷欲は抑えられましたが、その代わりに再び頭痛や吐き気、めまいといった副作⽤が強く出てしまいました。
結局、数週間で服⽤を断念せざるを得ませんでした。



医薬品は作用が増強すれば副作用も増強します。
そのため、副作用が気になる方は低用量から始めて様子を見ることが望ましいです。
参考:
医薬品に共通する特性と基本的な知識|厚生労働省(PDF)
「⾃然に⾷欲が減る」点はこれまでのダイエットでは得られなかった体験
良いと感じた点
リベルサスの利点は確かに存在します。
特に「⾃然に⾷欲が減る」点はこれまでのダイエットでは得られなかった体験でした。
意志の⼒で我慢するのではなく、「そもそも⾷べたい欲求が湧かない」感覚は新鮮であり、過⾷傾向がある⼈にとっては⼤きな助けとなるかもしれません。
気になった点
⼀⽅で、気になる点も少なくありません。
まず飲み⽅の制約が⼤きなストレスでした。
忙しい朝に「30分間飲⾷禁⽌」という条件を守るのは現実的に難しく、⻑期的に継続するには不便だと感じました。
薬の味や飲みにくさも毎⽇の負担となりました。



胃の中に食べたものがあるとリベルサスの吸収に大きく影響することが臨床実験でも証明されています。
そのため、服用後30分間飲食禁止を守らないと、正しい効果は得られません。
参考:
リベルサス錠の服用方法の設定根拠と服薬指導のポイント|MSD株式会社(PDF)
また、便秘の悪化も顕著でした。普段は便通に悩まされることは少なかったのですが、服⽤中は回数が減り、お腹の張りを感じるようになり、不快感が増しました。



リベルサスには副作用としてイレウスの報告があります。
そのため、高度の便秘は服用を中止しなければなりません。
高度の便秘、腹部膨満、持続する腹痛、嘔吐等の異常が出た場合には服用を中止しましょう。
参考:
医療用医薬品 : リベルサス (リベルサス錠3mg 他)|KEGG:Kyoto Encyclopedia of Genes and Genomes
副作⽤で服⽤を続けることは現実的に不可能だと判断
最も深刻だったのは副作⽤です。
7mgに増量してからは頭痛と吐き気がほぼ毎⽇続き、体調が優れない状態が⽇常化しました。
特に吐き気は強烈で、⾷欲を抑えるというより「何も⾷べられない」というレベルであり、仕事や⽇常⽣活への影響は甚⼤でした。
めまいで⽴ち上がれなくなる⽇もあり、服⽤を続けることは現実的に不可能だと判断しました。
服⽤を中⽌すると症状はすぐに改善し、原因が薬であったことが明らかになりました。
この経験から、リベルサスの副作⽤は軽視できず、⼈によっては⽣活そのものを破壊する危険があると痛感しました。
食欲が抑えられ、体重も⼀時的に減少しましたが、副作⽤により継続できなかった
服⽤中は確かに食欲が抑えられ、体重も⼀時的に減少しました。
しかし、副作⽤により継続できなかったため、⻑期的な成果にはつながりませんでした。
「医薬品の⼒で無理に痩せようとすることは健康リスクが伴う」という教訓を得た点が最⼤の変化だったと⾔えます。
最終的には「⽣活習慣を⾒直すことこそダイエットの基本」という原点に⽴ち返る結果となりました。
⾷欲抑制効果は実感できましたが、副作⽤(頭痛・吐き気)が強く、継続は困難
⾷欲抑制効果は実感できましたが、副作⽤(頭痛・吐き気)が強く、継続は困難でした。
飲み⽅のルールが厳しく、⽣活習慣に合わなかったです。
リベルサスを使⽤して⾷欲を減らすよりも、コツコツと⾷事コントロールをできるようにトレーニングすることが何よりも⼤切なんだなと思いました。
健康的な習慣を⾝につけることは⼀朝⼀⼣では難しいですが、だからこそ⼩さな積み重ねが将来的に⼤きな成果につながるのだと感じました。
今回の経験を通して、ダイエットは短期的な成果を追い求めるのではなく、⽇々の⽣活習慣を改善し続ける⻑期的な取り組みであると学びました。
※海外医薬品の個人輸入は、ご自身の責任において、ご自身の使用のために行う場合に限り認められています。輸入した医薬品を第三者へ譲渡・転売することは法律で固く禁じられています。
※この記事は看護師資格保有者が内容を確認していますが、診断・治療行為ではありません。必要に応じて医療機関で適切な指導を受けてください。
リベルサスの他の体験談、口コミ・感想(レビュー)
リベルサスについて、他の方にもより深く語っていただいた体験談レポートや、同じく独自に取材した口コミ・感想(レビュー)がありますので、こちらもぜひご覧ください。






リベルサスに関連する添付文書等の参考資料
※本ページでは日本語の公的資料(JAPIC/PMDA等)や、英語の公的資料(EMA/FDA等)を記載しています。いずれも基本的に各国規制当局等が発行する一次ソースですが、国・地域ごとに適応症・警告・禁忌・推奨用量などが異なるため、内容をよく比較のうえご判断ください。
※服用前には必ず輸入品に記載されている英文の説明も確認し、不明点は医師・薬剤師にご相談ください。