午後の会議は「最初の15分だけ立つ」と眠気が抑えられる!立つのと座るのを交互にすることで眠気やだるさが和らいだ研究

午後の会議は「最初の15分だけ立つ」と眠気が抑えられる!立つのと座るのを交互にすることで眠気やだるさが和らいだ研究

昼食後の会議や業務で、まぶたが重くなる経験をした人は多いのではないでしょうか。

もし昇降デスクの使用や会議中に立てる環境であれば、眠気を和らげられます。ずっと立ちっぱなしでは疲れてしまいますが、15分だけ立つのであれば現実的です。実際の研究でも、座りっぱなしより「座るのと立つのを交互にする」方が眠気の高まりがゆるやかになることが示されています。

眠気が高まる会議や業務の冒頭に立つ方法は、研究結果を日常に取り入れやすい実践例といえるでしょう。

本研究の要点は以下の通りです。

研究まとめ
何が分かったか
  • 座るのと立つのを30分ごとに切り替えると、眠気の増加がゆるやかになった
  • 身体のだるさも軽くなった
  • 立ち時間は長く続ける必要はなく、短めに取り入れる方が無理なく続けやすい
やり方のコツ
  • 午後イチの業務は最初の15分だけ立つ
  • その後は着席でOK。長時間座る場合は途中で1回立つ
  • 上司や司会者は会議開始前に立つことを勧め、人を遮らないよう壁ぎわや部屋の後方を使うよう促す
注意しておきたいこと
  • 足や腰がつらい人は無理をしない
  • 効果は短期的であるため長期的な持続は不明
  • 立つ時間は少しずつ増やしていく

なお、本記事の内容については、表現に不自然な点がないか、医学雑誌の編集にも携わっていた編集の専門家が確認済みです。

この記事を確認した編集者
Touma

編集プロダクションでの勤務経験があり、医療系出版社の月刊誌にて校正、校閲業務実績がございます。

目次

研究の概要

午後の眠気は、私たちの体内時計や自然な昼のリズムとも関係しています。

こうした背景のもと、座りっぱなしの時間を短い立ち時間で区切ると、眠気や身体のだるさにどのような影響があるかを実際に人を対象に確かめた実験があります。

本研究では、座る時間と立つ時間を交互に設けることで、眠気の増加がゆるやかになり、身体の疲労感も軽減される傾向が示されました。

実験結果は、日常のオフィスワークやオンライン会議での立ち作業導入の参考になるでしょう。

いつ2018年にランダム化クロスオーバー実験を報告(1日8時間の模擬オフィス)
誰が米・ピッツバーグ大の研究チーム
対象デスクワークの成人25人
何をしたか①座りっぱなし
②30分ごとに座ると立つのを交互
の2条件を同一人物で比較
何を測ったか眠気、身体のだるさ、部位別の不快感を定期測定
結果・交互条件で眠気の増加がゆるやか、だるさも軽い
・脚のだるさはやや増えた
慣れない人は10〜15分/時から始めるのがよいとの実務メモあり

午後に眠くなりやすい理由を知る

人は午後に少し眠くなる「昼の眠気の波」があります。

この現象は昼食の有無に関係なく現れ、体内時計による自然なリズムが影響していることが知られています。

眠気の波に、長時間の座りっぱなしが重なると、眠気やだるさをより強く感じやすくなります。

研究では短い立ち時間を取り入れて座る時間を区切ることで、眠気の流れをゆるやかにし、集中力や身体の快適さを保ちやすくなることが示されています。

会議の最初だけ立つやり方

会議が始まったら、最初の15分だけ立つと決めると実践しやすくなります。

司会者が「最初の15分は立って参加しましょう」と一言添えると、周りの参加者も動きやすくなります。プレゼンを聞く側は、壁際や後方に立つことで、他の人の視界を遮らずに済みます。

また、立つことで姿勢が変わり、血流が促進されるため、午後の眠気の上昇がゆるやかになる効果があります。長時間の会議の場合は、後半にも3〜5分ほど立つ時間をもう一度取り入れると、集中力を維持しやすくなります。

うまく続ける工夫

体調がすぐれない日や靴が合わない日などでは、無理せず座り中心でも大丈夫です。

会議室にハイテーブルや壁面のホワイトボードがあると、自然に立ちやすくなります。また、会議開始前に「最初の15分は立って、その後座ります」と一言宣言しておくと、周りの目を気にせず実践できるでしょう。

脚がだるい場合は、立ったままかかとをゆっくり上下に数回動かすだけでも負担を減らすことができます。小さな工夫を積み重ねることで、立ち作業を無理なく続けやすくなります。

座るのと立つのを交互に行う研究に関するよくある質問

 30分も立つと足がつらくなりませんか

長時間はつらいため、最初の15分だけ立ちましょう。

床が硬い部屋では壁にもたれながら調整し、脚のだるさが強い日は無理をせず座るのを中心にします。

立つだけで本当に眠気は変わるのですか

実験では座るのと立つのを交互にすることで眠気の増加がゆるやかになりました。

会議では最初の15分に置き換えるのが現実的ですが、効果は人により異なります。

会議が1時間以上のときは

最初の15分を立って過ごし、さらに中盤に3〜5分だけ立つ動作を2回に分けて取り入れると効果的です。

途中で司会者が「ここで立ちましょう」と合図を入れると、周りも自然に動きやすくなります。

立つ時間は短くても血流が促され、眠気やだるさの上昇をゆるやかにする効果があります。無理のない範囲で繰り返すことが、習慣化のコツです。

まとめ

午後はもともと眠くなりやすい時間帯です。研究では、座るのと立つのを交互に取り入れることで、眠気の上昇がゆるやかになることが分かっています。

会議では、まず最初の15分だけ立つことから始めると実践しやすく、長時間座りっぱなしによるだるさも軽減されます。立つ場所や時間を工夫すれば、周囲への影響も最小限にもできます。

無理のない範囲で少しずつ取り入れ、立つ時間を習慣化していきましょう。

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本記事の監修者・執筆者

メドノア編集部が監修・執筆。
記事により薬剤師による執筆、また、適宜、医療系国家資格を有する専門家(看護師資格を有し、総合病院で勤務。退職後、出版社に勤務し、医学誌の編集も担当)が、医学的記述や表現に不自然な点がないか確認をしています。
確認済みの記事には、その旨記載しております。

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